バフェット氏のルール

私は株を買っている、という一般的な表現ではなく、大投資家ウォーレン・バフェット氏は、「私は私個人の口座で米株を買っている」、とまるで宣言するようなコラムを書いた。


そうか、なるほど、バフェット氏が買っているなら、ここが大底に違いない、とさっそく株に資金を移した人たちもいることだろう。では、なぜバフェット氏は米株を買う気になったのだろうか?

米国、海外の金融市場は混乱状態だ。この混乱は金融市場だけにとどまらず、今や一般経済に大きな被害を与えている。短期的には、失業率の上昇、企業活動の低迷、そしてニュースは嫌なヘッドラインばかりが目立つことになるだろう。という訳で私は、100%国債だけに投資していた自分の口座で、米株を買い始めた。

そういえば、最近、国債が下げていたな。

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(10年物国債の日足)

バフェット氏の話に戻ろう。

買いを決めた理由は、一つの簡単なルールに従ったまでだ。「大衆が貪欲な時は警戒しろ。大衆が恐れている時は貪欲になれ。」言うまでもなく、今日、ベテラン投資家も含めて大衆はかなり弱気になっている。しかし、優良企業の長期的に見た将来に対して、極端に弱気になるのは間違っている。

私には、1カ月後、1年後の株式市場が、高くなっているか安くなっているかは分からない。しかし、マーケットは大衆の投資心理が好転する頃には、既にかなり上がっていることだろう。ようするに、コマドリを待っていたのでは春が終わってしまう。

バフェット氏は、この銘柄を買った、ということは一言も書いていない。しかし、皆さんもお気付きになったと思うが、氏は日本の有名な相場の諺を言っただけだ。 「人の行く裏に道あり、花の山」

(バフェット氏のコラム全文: http://www.nytimes.com/2008/10/17/opinion/17buffett.html?_r=2&oref=slogin&oref=slogin

 

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