Monday August 27, 2007

US Market Recap

世界最大の債券ファンドも困り果てた!

16日の安値を境に、マーケットは好調な反発ラリーを展開している。もう、下げ相場は終わったのだろうか?証券業界で、高い評価を受けているニュースレター、ネッド・デービス・リサーチは、こう書いている。

「連銀に支援される形で、マーケットは超弱気論者が間違っていたことを証明した。しかし、サブプライム問題、それに混乱が続く社債市場を検討すれば、まだ株式市場が完全に上昇基調に戻った、と結論することはできない。

更に、Big Mo's Tape(ネッド・デービス・リサーチ社考案の、マーケット・トレンドを見る指標)は、下がったとはいえ、まだ48だ。本当にマーケットが底を打つ時は、この数値は40以下になる。今のような状況では、100%株に投資せよ、と断言するのは無理だ。」

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ダウ指数(日足)

マイク・シェドロック氏(SitkaPacific Capital Management)が、面白いことを指摘している。

「政府がクライスラーを救済したことがあったように、今こそ大統領は、自宅を失う危機に直面している、多くの米国市民を本腰で助けるべきだ。」これは、世界最大の債券ファンドマネージャー、ビル・グロース氏の言葉だ。もっともな意見なのだが、シェドロック氏は、グロース氏が指揮をとる、PIMCOトータル・リターン・ファンドを調べてみた。

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2005年は+2.9%、2006年は+4.0%、そして2007年(7月31日時点)は+1.6%、と全く冴えない。3年平均で見ると3.83%だ。いったいグロース氏は、何に投資しているのだろう。

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注目は40.20のMortgageだ。何と、40.20%の資金は、サブプライム融資問題で叩かれている、住宅ローン関連債券に投資されている。シェドロック氏は言う。「グロース氏は、大統領に国民を助けろ、と訴えているが、助けてもらいたいのはグロース氏自身だ。」

興味深い意見だ。

(参考にしたサイト: http://globaleconomicanalysis.blogspot.com/2007/08/bill-gross-wants-pimco-bailout.html

http://online.barrons.com/article/SB118741435478201935.html

Current Topics

今週の経済カレンダー

数値はアナリストの予想。

8月27日: 中古住宅販売件数(7月分) 570万件(年間通算)

   28日: 消費者信頼感(8月分) 105.0

   28日: FOMC(連邦公開市場委員会)議事録

   30日: 第2四半期GDP +4.1%

   31日: 個人所得(7月分) +0.3%

   31日: 個人消費(7月分) +0.4%

   31日: シカゴ購買指数(8月分) 53.0

   31日: 製造業受注(7月分) +0.9%

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Wall Street English

明るくなったマーケット

Eckhart and Co.の、ピーター・コスタ氏は、こう語っている。

Within the next couple of weeks I'd be buying stock. I don't think we'll see anything disastrous in the next three or four weeks.

2週間以内に株を買う予定だ。向こう3、4週間で、特に悪いことが起きるとは思えない。

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