Monday August 13, 2007

US Market Recap

少し違った格上げの利用方法

先週のマーケットを一言で表現するなら、「高ボラティリティ」という言葉がピッタリだ。現に、ニュースレターの中で、ボー・ヨーダー氏は、こう語っている。「今まで、何万何千というチャートを見てきたが、最近はどう考えても理解できないパターンが目につくようになった。おそらくこれは、株式市場でコンピュータ同士の競い合いが、いっそう激しくなったためではないだろうか。」

ここで思い出すのが、コンピュータを使って、自動的に株の売買をさせるクアントファンドに関する、ブルームバーグからの報道だ。

ジェームズ・シモンズ氏が指揮するクアントファンド、レナザンス・インスティチューショナル・エクイティーズ・ファンドは、8月だけで既に8.7%の損が出ている。他のヘッジファンドによる執拗な売りで、最近のマーケットは大荒れだ。シモンズ氏のファンドには、極端なボラティリティに対するプログラムが無いから、正にコンピュータが短絡状態に陥ってしまったわけだ。

ということで、大きく叩かれた株が多いだけに、安値を更新した株に注目してみるのも一案だ、とジェームズ・アルトチャー氏は言う。どんな銘柄が、割安株を狙うファンドに買われるだろうか?早速いくつか見てみよう。

・Wyeth (WYE):  Alpine Dynamic Dividendファンド、T. Rowe Price Health Sciences ファンド、それにKinetics MedicalファンドがWYEを買っている。

・Thornburg Mortgage (TMA): WisdomTree MidCap Dividend ファンドがTMAを買っている。

・Marchex (MCHX): RS Internet Age AファンドがMCHXを買っている。

・ViroPharma (VPHM): Stratton Small-Cap ValueファンドがVPHMを買っている。

週末、人気番組「マッドマネー」で、ジム・クレーマー氏が語ったことを付け加えておこう。

「株が格上げされると、寄付きからいきなり跳ね上がるものだ。しかし、マーケットの地合が悪い日の格上げは、株価に大きな影響が無いだけでなく、逆にマーケットと一緒に下げてしまうことがある。そんな株は注目だ。下げが数日続くこともあるが、反発を見せたところで買うと面白い。」

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クレーマー氏

(参考にしたサイト: http://www.cnbc.com/id/15838459

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=a9eFwgjvcC8Q&refer=home

http://www.thestreet.com/s/weekend-blog-watch/newsanalysis/blogwatch/10373613.html?puc=_tscrss

Current Topics

今週の経済カレンダー

8月13日: 小売売上(7月分) +0.2%が予想されている。

   14日: 生産者物価指数(7月分) +0.1%が予想されている。

   14日: 貿易収支(6月分) 610億ドルの赤字が見込まれている。

   15日: 消費者物価指数(7月分) +0.2%が予測されている。

   15日: 工業生産高(7月分) 予想は+0.3%。

   15日: 設備稼働率(7月分) 予想は81.8%。

   16日: 住宅着工件数(7月分) 予想は年間通算で141万。

   16日: 建築許可数(7月分) 年間通算で140万が予想されている。

   17日: ミシガン大学消費者信頼感指数(8月分) 予想は88.5。 

Wall Street English

高ボラティリティ

"We're still going to see a lot of volatility back and forth.Friday was shaping up to be a disaster if the Fed hadn't come in and intervened."

動きの激しい、ボラティリティの高いマーケットが続くことだろう。連銀の介入がなければ、金曜のマーケットは大変なことになっていたはずだ。   ポール・メンデルソン氏(ウィンダム・ファイナンシャル)

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