ブレイクアウトの心理

Monday July 16, 2007

トレード心理の研究なら、なんと言っても、ブレット・スティーンバーガー氏が第一人者だ。臨床心理学者、大学助教授、とお堅い肩書きもあるが、氏は自らもS&P500指数のトレードをする。現在、主にヘッジファンドや金融機関のトレーダーコーチとして活躍される氏には、多くの人たちから相談のメールが届く。

株価が抵抗線を突破したら、それは買いシグナルだ。同様に、下降するトレンドラインをブレイクすれば、これも買いシグナルだ。別に難しい話ではないが、それに関する質問が、先日スティーンバーガー氏に寄せられた。

「株が安値圏で狭い値幅を作って横ばいしていました。しばらく動きを追っていると、株はサポートラインを割り、ブレイクダウンです。空売りだ、と思いましたが実行できませんでした。なぜなら、私の頭の中には、こんな安値で売るのはバカだ、という声が鳴り響いていたからです。」

さて、スティーンバーガー氏の返答を聞いてみよう。

「出来高に注意を払うことが大切です。株が狭いレンジ内で推移し、突然大きな出来高を伴ってブレイクすることは、投資心理の一転を示しています。もし上放れなら、投資者たちは、一段高い株価を受け入れた、という意味です。

絵画のオークションを思い出してください。最初の一人が値を付けたからといって、直ぐそこで落札するわけではありません。絵の値段は、最後の一人が残るまで上がっていきます。株価も似た理論で動きますが、それは著書の中で、ジム・ダルトン氏が詳しく説明しています。

毎日、S&P500、ナスダック、債券、と様々なオークションが開かれます。買い手と売り手のダイナミックな相互作用を通して、株価や指数の価格が決定されます。出来高を増大させながら、株価が一方的な方向に動いている時は、需給バランスの不均衡を表します。

ブレイクアウトを逃してしまった、と口惜しがるトレーダーに、その時の出来高はどうだったか、と尋ねると、ほとんどの場合、見ていなかった、という答えが返ってきます。ようするに、値動きだけに注目していたのです。」

こんな高いところでは買えない、こんな安いところでは売れない。皆さんにも経験があることだろう。具体的な理由はともかくとして、スティーンバーガー氏の指摘するように、人間心理がからむと、ブレイクアウトでの当たり前な買いが実行できなくなってしまう。当然な行動を取るために、出来高の利用は大いに役立ちそうだ。

(参考にしたサイト: http://www.brettsteenbarger.com/trader_performance.htm

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