Wednesday May 23, 2007

US Market Recap

セクター・ローテーション・ファンド

株は羊のようなものだ、というハリー・ドマッシュ氏の話を先日した。要点は、羊が北へ行くには、群れ全体が北に向かっている必要があるように、個別銘柄も強いセクターから選んだ方が上がりやすい、というものだ。そこで今日は、このコンセプトを応用したファンドを紹介しよう。

ホットなセクターを常に狙う、PowerShares Value Line Industry Rotation (PYH)、そしてClaymore/Zachs Sector Rotation (XRO)という二つの上場投信がある。両者ともアメリカン証券取引所に上場され、株と同様に売買することができる。今年ここまでの成績は、PowerSharesが+8.9%、Claymoreは+9.9%だから、マーケット(S&P 500指数)の+7.5%を上回っている。

1990年代、テクノロジー銘柄とヘルスケア銘柄の人気で分かるように、いったんセクターの上昇トレンドが確定してしまうと、そう簡単にトレンドは崩れないものだ。最近の例では、不動産、エネルギー関連、公共株などがある。

いったい、セクター・ローテーション・ファンドは、どのようなタイミングで、ホットなセクターの株を買うのだろうか?もちろん、それは企業秘密だから分からない。そこで、公表されている資料を見てみた。

Claymore/Zachs Sector Rotation (XRO):

セクター別投資状況: 金融サービス業 37.8%、小売 21%、医療 20.7%、鉱工業製品 6.3%、オイル/エネルギー 4.5%

平均時価総額: 317億8000万ドル

保有銘柄数: 100

PowerShares Value Line Industry Rotation (PYH):

セクター別投資状況: 消費者関連 29.9%、景気敏感株 16.6%、インフォメーション・テクノロジー 13.8%、金属 11.7%、

鉱工業製品 8.5%

平均時価総額: 226億2000万ドル

保有銘柄数: 75

共通なセクターもあるが、明らかに、両ファンドの「ホットなセクター」の定義は違っている。まだベアマーケットを経験していない両ファンドだが、はたして下げ相場では、どんな成績を上げることができるのだろうか?

(参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/MutualFunds/StrivingToStayWithTheSizzle.aspx

Stocks You Need To Know About

Claymore/Zachs Sector Rotation (XRO)

さっそく、セクター・ローテーション・ファンド、Claymore/Zachs Sector Rotation (XRO)の日足チャートを見てみよう。

0522xro.gif

抵抗線に挑戦中だ。常にホットなセクターに投資をするXROだが、もしブレイクアウト失敗なら、それは何を意味するのだろうか?

 

Wall Street English

次の材料?

決算シーズンが終わり、投資者は、次の買い材料を求めている。そんな様子を説明したのが、下のヘッドラインだ。

Stocks Turn Higher As Investors Look for Catalysts to Continue Momentum

はたして、何が次の買い材料(Catalysts)になるだろうか?ガソリンの値上がりが続くアメリカだから、先ず、エネルギー価格の下落が、一つの鍵になるような気がする。

本マガジンは客観的情報の提供を目的としており、投資等の勧誘または推奨を目的としたものではありません。各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。

発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット