Monday March 12, 2007

US Market Recap

米国住宅市場、まだ下げは序の口!?

米国住宅市場は、そろそろ上向きになる、と楽観視していた人たちが見方の間違いに気がつき始めたようだ。先ず、いつも強気のデービッド・レレア氏(全米不動産業協会エコノミスト)の意見を紹介しよう。「6月頃には、ほぼ全ての地域の住宅売上がおだやかな伸びを見せることでしょう。2008年、2009年までには、2005年のピーク価格に戻れると思います。」

2005年のことだった。住宅建築業者、トール・ブラザーズの最高経営責任者、ロバート・トール氏はこう語っていた。「2006年度、そして2007年度、当社は20%の成長が予想され、その後は年間15%の成長率を維持していくことができるでしょう。」しかし、この言葉を境にトール・ブラザーズの下降が始まる。

2006年2月、トール・ブラザーズは9200から9900件の予定住宅建築数を発表したが、これは前回の予定数値10200件を下回るものだった。更に、5月と8月にも数字を下方修正し、結局2006年度に建てれた住宅数は8787件だった。2006年11月、2007年度の予定建築数は6300から7300件、と発表があったが、先月トール・ブラザーズは6000件に下方修正している。

先日の報道によれば、去年の同時期と比べると、1月の新築住宅販売件数は20パーセントの大幅下落になった。「この下げ率で思い出すのは、2000年から2001年に展開された、インターネット株の大きな下げです」、と言うのは経済コラムニストのダニエル・グロース氏だ。少し話を聞いてみよう。

「この下げは一時的なものだ、と投資者はインターネット株を買い足しましたが、その結果がどうなったかは皆さんもご存知のとおりです。不動産が絶好調だった2005年、全米不動産業協会のデービッド・レレア氏は本を出版しています。要旨は、住宅の上昇はこれからも続くから、不動産は最高の投資、というものです。これは、2000年の天井で、株はまだまだ行ける、と叫ぶようなものです。

2000年のシスコ・システムズは今日のトール・ブラザーズに似ています。2000年第4四半期、シスコは67億ドルを超える利益を発表して、最高経営責任者のラリー・カーター氏は自信に満ちていました。ハイテク銘柄が下げ始め、2001年に収益が大幅に減少した時点でも、カーター氏はシスコの30%年間成長率の可能性を語っていたのです。結局シスコの低迷は続き、2006年の4月まで回復することができませんでした。

サブプライム融資が原因となって、最近倒産する金融業者が出始めています。不動産ブームに乗って、本来なら住宅ローンが不可能な人たちに貸し続けた結果が見え始めているのです。とうぜん銀行は住宅ローンに消極的になりますから、言うまでもなく住宅市場には悪影響です。今日の住宅市場は、ハイテク銘柄の経験した2001年の状態です。ですから、不動産業界の人たちが、やっとことの重大さに気がついた頃でしょう。」

Current Topics

当たるのかな?

こんなウェブページを見つけた。

http://www.stockbook.com/stockodds/GetStockodds.cfm

1のところに、調べたい株のシンボルを入れる。ヤフー(YHOO)でやってみよう。
そして2のGoをクリックする。

すると、3のところに44%という数字が表示される。(土曜現在)
これが意味するのは、ヤフーが月曜に上がる可能性は44%あるということだ。

どう計算したか分からないが、本当に色々なウェブページがあるものだ。

Wall Street English

時給について

時給は雇用統計の一部だが、それについてこう報道されている。

The rise in hourly earnings was initially viewed as a supportive factor for consumer spending; but as a closely-watched Fed gauge, the component's inflationary potential was not overlooked as the report also diminished hopes for a Fed easing anytime soon.

上昇を見せた時給は、個人消費に好影響と一先ず解釈された。しかし、インフレ要因の一つとして連銀も注目しているから、今回の時給上昇で連銀が近いうちに利下げを実行する可能性が低くなった。

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