金を下げたのは誰だ?

Saturday March 17, 2007

世界的に不安定になった株式市場。こんな時こそ金(ゴールド)だ、と買ってみたがサッパリ上がらない。それどころか、株といっしょに仲良く下がってしまった。なぜ、こんな現象が起きたのだろうか?

グローバル・リソーシズ・トレーダーの、ケビン・カー氏はこう語っている。「以前、金投資と言えば、金塊やコインなどを買う。または、先物市場を利用することでした。しかし今日、投資者たちには、ヘッジファンド、ミューチュアルファンド、上場投信、金鉱株、オプションなどの様々な選択肢があります。結局こんな状況が、金の避難場所としてのステータスを壊したのです。」

カルバート・アンド・フラビンのトレーダー、アモーリー・コンティ氏はこう付け加える。「政治不安、経済不安がある時、普通なら金の価格が上がります。しかし、金の上場投信を使って頻繁に空売りが実行されるようになった今日、金市場のメカニズムが大きく変わってしまいました。」

マーケット史上初の金上場投信、StreetTracks Gold Trust(GLD)がデビューしたのは2004年のことだった。ニューヨーク証券取引所に上場されているGLDは、個人投資家だけでなく機関投資家、それにデイトレーダーにも積極的に利用されている。

「上場投信は株と全く変わりがありません。2月27日、ニューヨーク株式市場は5年ぶりの大きな下げに襲われました。とにかく株を売って、資金を安全な場所に避難させよう、といった人たちが殺到し、とうぜんの結果として、金の上場投信も売られたのです。これでは、金価格が下がっても当たり前です」、とブライアン・ランディン氏(ゴールド・ニュースレター)は言う。

金の下落は上場投信が悪い、と聞こえてしまうが、もちろん利点もある。金塊やコイン投資は余分な管理費や保険が必要になるだけでなく、売りたくても直ぐに買い手は見つからない。しかし上場投信なら、全く保険などの心配がなく、瞬時に売買できる。

「問題は、金の上場投信が、どう利用されているかということです。単なる短期投機のための道具でしょうか?それとも、万が一に備えた長期投資でしょうか?今回の世界的な株安で明らかになったことは、投資者は金の上場投信を、一般の株と同一視していたことです。事実、金の現物を持っている人たちは一斉に手放すようなことをしていません」、とランディン氏は言う。

ブランチャードのエコノミスト、二ール・ライアン氏はこんな見方をしている。「金価格が下がったことは、別に不思議なことではありません。多くのヘッジファンドは、既に12%以上の利益を上げていましたから、今回の株急落で利食われても仕方ありません。とにかく、長期的な視野で投資を考えることが大切です。」

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