Saturday January 13, 2007

US Market Recap

ドルは長期的なダウントレンド

今年の相場は、どう展開すると思いますか?こんな質問に、銀行家のJPモルガン氏は、「たぶん上下するだろうね」、と決まって答えたという。同様な質問が、人気エコノミストのベン・スタイン氏にも向けられているが、さっそく返答を見てみよう。

「今年も、下げ基調の継続が予想されるのは米ドルです。一時的な下げ止まり、そして反発は当然おきると思いますが、長期的なダウントレンドに変わりはありません。ドル安要因の一つは、アメリカが抱える貿易赤字です。輸入が輸出を大きく上回っていますから、世界にはドルがあふれています。

全ての商品がそうであるように、供給量が多すぎると価格は下がります。米ドルは、貿易の準備通貨ですから、世界の国々は大量なドルを保有する必要があります。しかし、ドルが永久に主要準備通貨でなければいけない、という法律は存在しません。

最近見られることは、OPECなどの石油輸出国、そしてアジアの国々は準備通貨としてユーロを少しずつ保有し始めています。もちろん、これはドル売り材料です。ユーロ圏は、米国に対して大きな貿易黒字ですから、これもドル売りに結びつきます。他にも、タイ、台湾、韓国の通貨もドルに対して強くなっています。

ドルのダウントレンドを、どう利用することができるでしょうか?簡単、賢明な方法は、ヨーロッパとアジアの主要経済国の株価指数ファンド(インデックス・ファンド)に投資することです。例をあげれば、先ずiShares MSCI EAFE Index (EFA)があります。

EFAは、アメリカン証券取引所に上場されているインデックス・ファンドです。対象になるのはヨーロッパとアジアだけでなくオーストラリアも含まれています。このファンドは、これらの国々の通貨が、ドルに対して強くなると上がる仕組みになっています。

iShares MSCI Emerging Markets Index (EEM)も狙えるインデックス・ファンドです。EFAは多くの国々が対象となって幅が広いですが、EEMは新興市場だけに限られます。ですから、対象になるのは中国、インド、ブラジル、ロシア、タイ、フィリピン、メキシコなどです。実際の資金分散ですが、EFAに15%、新興市場に10%ほど割り当てて差し支えないと思います。

さて、米国株式市場に戻りましょう。過去12カ月の利益を基に計算すると、ダウ指数に属する30銘柄の平均株価収益率は20を少し超えます。歴史的に見れば、かなりの高水準にあたり、マーケットの下げを予測する人たちもいます。しかし、2007年、私の買い姿勢は変わりません。極端にひどい自然災害やテロ事件でも起きない限り、買いが今年の基本姿勢です。」

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パシフィック・エタノール(PEIX)の日足です。格上げで強めの寄付きでしたが、空売った人がいます。理由は何でしょうか。

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解答

たしかに強いスタートでしたが、下降するトレンドラインで頭打ちです。そんなわけで、試しの空売りです。

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Wall Street English

小売売上(12月分)

The Commerce Department said Friday that retail sales increased 0.9% last month, strongest showing since a 1.4% increase in July.

小売売上(12月分)は+0.9%と発表され、7月の+1.4%以来の高水準だ。

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