Monday December 4, 2006

US Market Recap

成功から学ぶ

北米の自動車工場を調べた結果、ある工場の欠陥車生産率が極めて低いことが分かった。他の工場でも、同じ車がつくられているのだが、何故かこの工場だけが際立って良い。そこで自動車メーカーは、優秀な工場と他の工場にカメラを設置して、どこが違うのかを確かめることにした。さっそく優れた工場から発見したことを、他の工場に適用することで、自動車メーカーの欠陥率は大きく下がった。

50人の外科医が、ある病院に勤務している。記録を見てみると、10人の外科医は、手術後合併症などの面倒な問題がほとんど無い。病院側は、他の40人の外科医たちに、10人の外科医の詳しい話を聞いてもらうことで、合併症を起こす確率を減らすことに成功した。

「間違いや失敗から学ぶことばかりが強調されますが、上記二つは、成功から学ぶことの実例です」、と言うのは「The Psychology of Trading (投資の心理学)」の著者、ブレット・スティーンバーガー氏だ。「トレードで好結果を出しても、多くのトレーダーは、何故それがうまくいったのかが分かっていません。これでは、肝心な成功から学ぶことができません。」

単に投資心理の研究だけでなく、スティーンバーガー氏はトレーダーでもある。なぜ成功したのか、では分かりにくいかもしれないから、好結果を得たトレードを振り返って、どんな条件があったかを細かく記してみよう。スティーンバーガー氏自身のトレードを見てみると、次のような条件があった時、氏のトレードは成功している。

1、最初の買いは少な目にする。1000株を予定していたなら、半分の500株だけ買って、株が思惑どおりに動いたら買い足す。うまく行くトレードは、買って直ぐに思った方向へ動く。同様に、失敗するトレードも買って直ぐに逆方向へ動くから、最初から予定どおりの株数を買わないことにした。

2、マーケットの主役は、ファンドや銀行などの機関投資家だから、大手投資家たちの動きを監視すること。ニューヨーク証券取引所のティックを見ることで、大手投資家が動いているかが分かるから、彼らと歩調を合わせることで、トレードの成功率も上がる。

3、株が思ったように動き始めたら、トレーリングストップを使って利益を確保する。

4、他の銘柄に手を出す時は、変動率の高い銘柄を選ぶこと。できれば、現在持っている銘柄と、似たチャートパターンの物を取引することで、良いトレード結果を得ることができる。(株を例に氏は話しているが、氏のトレードはS&P500指数が専門だ。)

5、トレードは午前中だけにする。損の出ているトレードは、午後のマーケットで起きやすい。

http://tmadkam.blogspot.com/

Stocks You Need To Know About

ドル

ドルの下落が話題になっている。さっそく、ドル指数の月足チャートを見てみよう。

1202usd.gif

非常に重要なサポートゾーン(78から80)に接近している。1978年以来、崩れたことがないレベルだから、間違ってブレイクダウンならアメリカは大変なことになる。とにかく長期サポートラインだから、ここでドルを空売っても大した利益にならない、と言うテクニカル・アナリストが多い。

Wall Street English

空売り

フィデリティ証券は、顧客に送ったニュースレターで、空売りの重要性を語っている。

The market is a two-way street, and the person who doesn't short is missing a part of the game.

マーケットは2車線道路です。空売りをしない人は、片方のゲームを欠いています。

なぜこんなニュースレターを送ったのだろう?フィデリティは、天井を予測しているのだろうか?

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