Monday September 18, 2006

US Market Recap

為替トレーダーが学んだ五つのルール

モハメッド・イサ氏は、為替専門のトレーダーだ。「トレーダーというのは本当にユニークな職業です。毎日のトレードを通して、私たちはマーケットの動きを直接感じるだけでなく、自分自身を発見することができるのです。トレードを始めた頃は失敗ばかりで、全くうまくいきませんでした。」

だれでも最初は辛い。プロ野球の世界なら、いきなりメジャー・リーグでプレイするのではなく、先ず何年かマイナー・リーグで経験を積む。言い方を換えれば、初心者コース、中級者コースで成功しなければ、上級レベルのメジャーでプレイすることはできない。

しかし、株、先物、為替の世界は違う。今日初めて株をトレードするからといって、初心者用の証券取引所が存在するわけではない。高校でプレイしただけの新人が、いきなりメジャーのバッターボックスに立つようなものだから、ベテラン・ピッチャーに簡単に料理されるだけだ。イサ氏の話に戻ろう。

「私の大きな失敗を少し話したいと思います。ユーロ/ドルのトレードが専門ですから、私も他の為替トレーダーと同じように、毎朝国際ニュースに目を通します。その朝、私はフランスの金融政策記事を見つけ、これで完全にヨーロッパが有利になる、と判断しました。

しかし、私は致命的な間違いも犯しました。ヨーロッパが有利だ、と単に判断しただけでなく、私は自分の読みが完全に正しい、と信じきって、持っているポジションにあらかじめ付けてあった、万が一のための損切り注文も外してしまったのです。もうそれこそ自信満々の状態でしたから、更に買い増しも実行しました。

結果は無残な敗戦です。具体的な損額は言いませんが、口座に大きな穴を開けただけでなく、精神的に強烈なダメージを受けました。私は6カ月ほどトレードから離れました。」

金銭的、精神的に叩かれたイサ氏は、五つの重要なルールを学んだと言う。

1、適切なトレード訓練、トレード教育なしでマーケットに臨まないこと。トレードは、自分一人で簡単に習えるほど甘いものではない。実際に損を重ねながら、一人でトレードを習得することも可能だが、それではあまりにも時間と金が無駄になる。評判の良いセミナーに出席するのは、必ずトレードに役立つ。

2、計画なしでトレードをしないこと。いくらで買い、いくらで利食い、いくらで損切るのかを決め、その計画どおりにトレードすること。いったん決めた計画は、途中で変更してはいけない。

3、自分の声を聞け。感情ではなく、本当の自分の声に耳を傾けること。損が出ると、感情的な自分は難平買いを訴える。しかし、本当の自分はそれが間違っていることを知っている。

4、儲かっているポジションは、そう簡単に売らないこと。トレーリングストップを利用して、できるだけ多くの利益を確保すること。

5、プロになるには時間がかかる。一日で成功しようと思わないこと。トレードは長い道のりだ。

Current Topics

今週の経済カレンダー

19日: 生産者物価指数。+0.3%が予想されている。
20日: 連邦公開市場委員会。予想は金利据え置き。
21日: 経済先行指数。マイナス0.2%が予想されている。

また22日には、大手住宅建築のKBホームが決算を発表する。住宅市場の冷えこみが顕著なだけに、実際どんな数字が出されるかが注目される。

Wall Street English

金利に行方は

 U.S. stocks are expected to be rangebound early next week as traders await the Federal Reserve's policy meeting Wednesday for hints on what's next for interest rates.

水曜に連邦公開市場委員会があり、マーケットは横ばいになりそうだ。

The Fed is expected to keep rates on hold.

ということで、今回も金利据え置きが予想されている。

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発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット