Saturday August 12, 2006

US Market Recap

ファンダメンタルズからテクニカル分析へ、ビジネス・コンサルタントの成功例

初めて買った株は兄の勤める会社だった、とトレード・ザ・ムーブ・ドット・コムのカーナン氏は言う。「1990年代のことでした。初戦からいきなり40%以上の儲けでしたから、完全に株の虜になってしまいました。」もちろん、今日までの道のりは全てが順調だったわけではない。カーナン氏の話を続けよう。

「株を始めたのは90年代ですが、フルタイムのトレーダーになったのは2000年です。トレーダーになる前は、大手会計会社でビジネス・コンサルタントをしていました。

株をやるほとんどの人たちが経験することですが、私も株を始めて間もない頃、大きな損を出しました。ある株アドバイザーなのですが、この銘柄は超割安だから爆発的な伸びが期待できる、と自信たっぷりに言うのです。よし、勝負してやろう、私は決意しました。

しかし、株価はなかなか上がらず下がる一方です。心配になりましたが、アドバイザーはますます株が割安になった、と自信に揺らぎはありません。私は下がるたびに買い増しを実行しました。気がついた時は株価は1ドルを割り、具体的な金額は言えませんが、大きな穴を口座に開けてしまいました。このアドバイザーのおかげで、株投資では絶対に人を頼ってはいけないことを学びました。自分流のやり方を身につけない限り、株での成功はありえません。」

大手会計会社で、ビジネス・コンサルタントの経歴があるカーナン氏だから、株アドバイザーの言うことを鵜呑みしていたわけではない。自ら決算報告書などを調べて、明らかに株が割安であることを確認した上での買いだ。違った言い方をすれば、カーナン氏はファンダメンタルズを使って株を売買していたことになる。

氏の成功は、ファンダメンタルズ重視をやめてテクニカル分析に的をしぼったことだ。「新製品の開発や売上動向などの情報は、全ての投資者が平等に入手できるものではありません。しかし、テクニカル分析に必要な情報は、だれでも簡単に入手できます。ですから、株で利益を上げる秘訣は適切なテクニカル分析をすることです。」

一口にテクニカル分析と言っても、トレンドライン、サポートレベル、レジスタンスレベル、移動平均線などと利用されるものは多数ある。カーナン氏のお気に入りは何だろうか?「トレードはシンプルなやり方が一番です。フィボナッチは分かりにくい、と言う人たちもいますが、私にとってフィボナッチほど重要なものはありません。」

フィボナッチは複雑に説明しようと思えば、いくらでも難しくすることができる。カーナン氏が利用しているのは、主要値戻しレベルの38.2%、50%、そして61.8%だ。「自分流のやり方を身につける」、と氏が言っているように、どんなにフィボナッチが優れていても、あなたの肌に合わなければ何の意味もない。

どうやったら自分に合った方法が見つかるだろうか?これはカーナン氏も実行したことだが、先ず徹底的にありとあらゆるテクニカル分析の本を読むことだ。特に、「スイングトレード入門 (アラン・ファーレイ著)」は氏に大きな影響を与えたようだ。

Stocks You Need To Know About

上げ銘柄数と下げ銘柄数

金曜、S&P500指数は5.07ポイント安で終了した。下のチャートは、ニューヨークに上場されている上げ銘柄数(青)と、下げ銘柄数(赤)を比較したものだ。見てのとおり、寄付きから下げ銘柄数が圧倒的に多く、2対1で下げ優勢の比率は一日中変わらなかった。これではマーケットは上がらない。市場の雰囲気把握に役立つチャートだ。

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Wall Street English

Bubble sitting

Bubble sittingという言葉をご存知だろうか。Bubbleはバブル経済でお馴染みのバブル、sittingは座っていることだ。バブルに座る?それでは説明しよう。

Some - known as bubble sitters - are acting on their conviction. They're cashing out by selling their homes and renting, figuring they'll return to the market after prices have fallen.

米国住宅市場が下げ始めている。そこで、ある人たちは実際に高値圏で家を売って、借家に引っ越した。狙いは、住宅市場が底を打ったところで、また家を買おうというわけだ。これがBubble sittingの説明だが、はたしてうまくいくだろうか?

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