Saturday July 15, 2006

US Market Recap

貧困救済運動は本当に役立つのか?

海外援助は、貧困を撲滅することができるだろうか?撲滅が大袈裟なら、海外援助は本当に貧困救済に役立っているのだろうか?世界には、飢えや伝染病に苦しむ人たちが大勢いる。お腹が異様に飛び出た、骨と皮だけになった子どもたちが、砂漠をさまよう姿は痛ましい。

海外援助に熱心なスターが多い。U2のリード・シンガー、ボノ氏はABCニュースのインタビューで、こう語っている。「西側政府が一致協力すれば、世界から貧困を一掃することができます。私たちには十分な財源とノウハウがありますから、どんなに極端な貧困問題も解決できるはずです。」

女優のアンジェリーナ・ジョリー氏も、ボノ氏の意見に賛成だ。「あともう少し援助資金を増やすだけで、状況は目覚しく好転すると思います。」

「まったく馬鹿らしい理由で、毎日2万人の子どもたちが餓死しているのです。どうして私たちは、こんな悲惨な状況を直視しないのでしょうか?」、と訴えるのは「The End of Poverty 貧困の終わり」の著者、ジェフリー・サックス氏だ。氏は単に問題を提起するだけでなく、実際に西側諸国に積極的に呼びかけ、500億ドルにのぼるアフリカへの救済資金獲得に成功している。

アンジェリーナ・ジョリー氏も、サックス氏が作ったアフリカのモデル・ビレッジを訪れて、貧困問題解決の可能性を強く感じたようだ。

しかし、ジャーナリストのジューン・アルンガ氏は、「たしかにサックス氏の努力は称賛にあたいするが、長期的な解決策にならない」、と言う。なぜだろうか?アルンガ氏の説明を聞いてみよう。

「私はケニアで生まれ育ちました。アフリカを救おう!、とアメリカ政府は多額な支援金を送ってきますが、私にはそれが不思議でたまりません。ケニアだけではなく、アフリカは泥棒政府の集まりです。援助金は、本当に必要な人々に届くことはありません。政府の役人たちは海外からの援助金を盗み、スイスの銀行に隠してしまいます。もちろん、その金は豪華なマンション、一般庶民には触れることもできない高級車、そしてファーストクラスでの贅沢な旅行に使われるのです。」

ABCニュースによれば、アフリカ政府の役人たちが盗んでいるのは金だけでない。飢餓に苦しむ人々に行くはずの、食料品にも手をつけているのだ。

ケニアは、海外からの援助は要らない、とインター・リージョン・エコノミック・ネットワークのジェームズ・シクワティ氏は強調する。「人々は必死に働いています。服、靴、家具、とあらゆる物を売ってやりくりしていますが、いつまでたっても貧困から抜け出すことができません。その大きな原因の一つは、政府は個人による土地所有を認めないからです。」

50年前、東アジアの国々もアフリカのように貧しかった。しかし、今日の東アジアは繁栄している。東アジアも海外から救済資金を受け取ったが、東アジアには経済促進に役立つ法律が設定された。一部の階級だけが恩恵を受ける特権社会が崩れないかぎり、アフリカの貧困に終わりは来ないことだろう。

Stocks You Need To Know About

反発出来るか?

一週間が終わった。さすがに中東問題が影響して、積極的な買い手は現れなかった。今週を振り返る意味で、ローソク足無しで、S&P500指数の週足チャートを見てみよう。

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赤は短期移動平均線、青は長期移動平均線だ。まだ短期が長期の上だから、反発の可能性はある。もちろん、赤が青を下へクロスしてしまう可能性もあるから、正に重要な転換点にさしかかっている。

Wall Street English

とうとう利上げ

イスラエル、レバノン問題の影に隠れてしまったが、ついに日本の金利が上がった。

TOKYO (Reuters) - Japan's central bank raised interest rates for the first time in six years on Friday, lifting its key rate to 0.25 percent from zero and affirming the end of a long era of deflation and economic stagnation.

6年ぶりの金利引き上げは、日本政府が公式に示したデフレ終了だ。

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