Thursday June 22, 2006

US Market Recap

金利上昇で狙える銘柄

不安定な株式市場、いったい何を買ったら良いのだろうか?連銀は上げ過ぎになるまで、金利引き上げを終了させることはない。だからアメリカは不景気に陥る。そんなことを言うアナリストが多いから、なおさら銘柄選びが慎重になってしまう。

トレンドは投資者の友達、という言葉があるように、昔から大局的な流れに乗った投資が薦められている。今日のマーケットで明らかなのは、上昇する金利だ。金利上昇で有利なものは何だろうか?

ここで目につくのが、CNNニュースのヘッドラインだ。Million-dollar investors prefer cash、ということだから、お金持ちの投資者は現金を選んでいることになる。誤解を防ぐために記しておきたいのは、現金化といっても資金の全てではなく、約2割相当の金額だ。それでは、現金の行き先を見てみよう。

期限の制約が無く、いつでも引き出し自由、と便利なのが、マネーマーケット・ファンドだ。例えば、トランスアメリカのプレミア・キャッシュ・リザーブ・ファンドには4.91%、そしてチャールズ・シュワブのバリュー・アドバンテージ・マネーファンドには4.66%の利回りがある。

安全な短期国債利回りも悪くない。3カ月物は4.8%、6カ月物は4.93%、そして1年債が4.96%だ。最高に長い30年物国債は5.19%、また10年物は5.15%だから、短期利回りと長期利回りに差はほとんど無い。

満期前に引き出すと違約金を払うことになるが、銀行の定期預金も人気だ。オンライン・バンキングの活用者が増えている今日この頃だから、各銀行も良い利回りを表示して、新規客の獲得に精を出している。3カ月定期ではUFBダイレクトが4.94%、6カ月はコルス銀行の5.23%、12カ月定期もコルス銀行が5.37%という高い利回りを提示している。

それでは、どんな銘柄が狙えるだろうか。経済コラムニスト、ジム・ジューバック氏はこう語っている。「ソフトウェアの会社には、製品のサイクルがあります。新バージョンの発売が近くなると、既存バージョンのソフトウェア売上が大きく下がります。

アドビシステムズ(ADBE)が、正に今このサイクルに達しています。6月15日に発表された決算は予想を下回り、今年度の収益が下方修正されました。アクロバットとウェブマネージャーの新ソフトウェアは2006年の第4四半期に発売が開始され、フォトショップの新バージョンは2007年の春発売が予定されています。」

6月15日の決算がそうだったように、新ソフトウェアが発表される前の決算は、アナリストの予想以下になる傾向があるという。ガッカリな数値を見て、アナリストは収益予想を下方修正したが、これはアドビシステムズにとって好都合だ。ハードルが下がり、予想収益を達成しやすくなった。新バージョンの売れ行きが好調なら、次々とアナリストは格上げを発表することだろう。

Stocks You Need To Know About

運送輸送セクター

ガソリン高にもかかわらず、運送輸送セクターが買われている。下は輸送関連株平均指数の日足だが、下降するトレンドラインを突破しただけでなく、中期トレンドを見る50日移動平均線も越えた。あとは今月の高値を抜けるかだ。

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Wall Street English

今は短期売買

トレード・ブログの中で、ジェームズ・デポーレ氏はこんなことを指摘している。

This is good short-term trading action for those with short-term time frames but don't forget that we have the FOMC interest rate decision next week, and it's going to be difficult to gain much traction until that event is over.

マーケットはラリーを展開しているが、これはあくまでも短期トレードのチャンスだ。忘れてはいけないのは、来週にFOMC(連邦公開市場委員会)を控え、これが終了するまでは本格的に動くことは難しい。

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