Wednesday May 17, 2006

US Market Recap

ニュース・トレーダー、ケン・ウルフ

ニュースを聞いてからでは遅すぎる、とよく耳にするが、ケン・ウルフ氏はニュースを利用したトレードが上手いことで有名だ。「一見するとデタラメのようですが、ニュースが作り上げる値動きには、一定のパターンがあります。例えば格下げ、予想以下の決算発表はギャップダウンを引き起こします。小さなギャップではダメですが、極端に大きな時は注目です。高い確率で一転反発がありますから、強力なラリーに乗ることができます。」

とにかくニュースが無くてはトレードができないウルフ氏だから、テレビ、ラジオが消されることはない。ニュース・トレーダーになるには、どんなことに注意する必要があるのだろうか?「たぶんトレード方法はあると思うのですが、5ドル以下の安い銘柄は避けた方が無難です。インチキというわけではないですが、あまり安い銘柄はマーケット・メーカー(注文に応じて売買する義務を負う証券会社)の数が少ないので、株価がコントロールされやすい危険性があります。

ニュースは、ダウ・ジョーンズなどの信頼できる会社から発表されたものを使うことが大切です。チャットルーム、掲示板などはニュースではありません。株価を煽るために、インターネットは悪用されていますから、ニュース源の確かな情報だけを選ばなければいけません。

決算発表の前には、アナリストの予想が頻繁に報道されます。どんなに有名なアナリストの意見でも、それだけを頼りに株を売買してはいけません。大手証券のアナリストが、「グーグルは間違いなく、予想された一株利益を上回るでしょう」などとテレビで発言すると、実際の決算を待たずにグーグルを買ってしまう人たちがいますが、これはあまりにも危険です。肝心なことは、実際の決算に大衆がどう反応するかであって、アナリストの予想に基いたギャンブルではありません。

これはニュース・トレードだけに限ったことではありませんが、勝率が9割以上になるまでは、徹底的にペーパー・トレードで練習してください。新しい手法を学ぶと、本物の資金を使ってトレードをしたくなりますが、頭で分かっていることが儲けという形で現実化されるには、有る程度の時間がかかります。はやる気持ちを抑えて、好成績が上げられるようになるまで、ペーパー・トレードを続けてください。

自分の考えに固執し過ぎるのは危険です。株価が逆方向へ動いた場合、私たちができることは素早い損切りです。個人トレーダーはヘッジ・ファンドのように豊富な資金があるわけではありませんから、口座資金は大切に扱わなくてはいけません。おかしい、なぜ下がるのだ?これだけ良いニュースだから、この辺で売りは止まるはずだ。そんな自分の考えに固執しないでください。素早い損切りができなくては、トレーダーとしての成功はありえません。」

(出張のため、12日から23日までは有名トレーダーの談話やインタビューの一部をお届けします。)

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発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット