Tuesday May 2, 2006

US Market Recap

ガソリン高はアメリカ人に好影響?

経営コンサルタントのスティーブ・シュトラウス氏には、最近こんな相談が増えている。「助けてください!ガソリンが急ピッチで上がっていますが、車を頻繁に使うセールスマンに、ガソリン代が大きな負担になってきました。ガソリンは自己負担という条件で雇ったのですが、先日、経営者の私にガソリン代を払ってほしいとセールスマンから強い要求がありました。小さな会社ですから、私にはガソリン代を払う余裕はありません。しかし、要求を呑まないと辞めてしまうかもしれません。何か良いアイディアをください。」

去年の同時期と比較すると、ガソリンは20%も上昇している。とうとう1ガロンあたりの値段は3ドル(1リットルあたり91円)を突破して、消費者の不満の声がいっそう大きくなった。一時的なガソリン高に終わってほしいところだが、サム・ボッドマン氏(エネルギー省長官)は、日曜日に放映された番組の中で、ガソリン高は向こう2ー3年間続くだろう、という見方を発表している。

さて、上記の悩む経営者に、シュトラウス氏はどんな回答をしたのだろうか?さっそく見てみよう。

燃費の良い車に買い換える:ガソリン高が定着しつつある現状だから、ハイブリッドカーのような省エネ車を考慮する時期かもしれない。

オートバイ、またはモペット(自転車バイク)の利用:セールスマンの業種によって無理かもしれないが、オートバイは1ガロン(3.785リットル)のガソリンで60マイル(108キロ)は走ることができる。モペットなら160キロまではいけるはずだから、間違いなくガソリン代を節約できる。

ガソリンの代わりにエタノールを使う:ニッサン・タイタン、それにフォード・エクスプローラーは、ガソリンより安いエタノールを燃料として使うことができる。

車の共有:セールスマン同士で調整するのが難しいかもしれないが、ガソリン代を倹約するために1台の車を複数のセールスマンで共有、または相乗り方式を取り入れることが考えられる。

在宅勤務の導入:セールスマンだけに限らず、在宅勤務は燃料費削減に役立つ。

インターネットの利用:オンライン会議を実施することで、運転量を減らすことができる。

値上げ:燃料費をカバーするために、取り扱い商品の値段を上げる。

ガソリン高で頭の痛い中小企業の経営者だが、場所が変わると見方もガラッと違ってくる。「ガソリンが1ガロンあたり3ドル突破?それはお気の毒ですね。でも、イギリスでは7ドルですよ」、と言うのはロンドン近郊に住むキャロライン・グレッグソンさんだ。

イギリス人だけでなく、ヨーロッパの人たちはアメリカのガソリン高に同情することはない。もう10年以上も前から3ドルを超えるガソリン代を払っているヨーロッパ人にとって、現在のアメリカのガソリンは破格に安い。他の言い方をすれば、いままでアメリカ人には省エネ意識が全くなかったわけだ。たしかに海外から見れば、まだアメリカのガソリンは安い。しかし3ドル突破のおかげで、ようやくアメリカ人に代替エネルギーの必要性が分かり始めてきた。

Stocks You Need To Know About

崩れ始めた証券セクター

好調だった証券会社に売りが入り始めた。下は証券セクター指数の日足だが、上昇するトレンドラインを大きく割ってしまった。マーケットを支えてきたセクターだけに、このブレイクダウンは痛い。

証券会社を売って、どこへ資金は流れているのだろうか?チャートを見る限り銀行だ。

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Wall Street English

50年ローン

先ずヘッドライン。

50-year mortgage debuts in California

カリフォルニア州で、50年不動産ローンがデビューだ。

最初5年間の金利は固定されているが、6年目から変動性になる。不動産ローンは30年が一般的だが、はやくも多くのアナリストが、50年ローンに否定的な見方を発表している。

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