Monday January 9, 2006

US Market Recap

あえて聞いておきたい警戒論

滑り出しは上々。ナスダック、S&P500は揃って4年半ぶりの高値更新だ。金曜に発表された、非農業部門新規雇用者数は、予想の20万人に満たない10万8000だった。もし、予想を超える30万だったら、マーケットは大幅下落になっていたことだろう。とにかくマーケット関係者は、金利引き上げ終了を確信するために、弱い数字が欲しかったわけだ。

このラリーは本物だろうか。それとも短命だろうか。毎年1月の前半に、資金がマーケットへ流入する傾向があるから、時期的には上昇サイクルだ。投資アドバイザーの、ジム・ダニガン氏はこう語る。「株式市場は、とても良いスタートを切りました。心配なのは、ここで行き過ぎてしまうと、期待ハズレに終わった12月のような結果になってしまうことです。」

クリスマスラリーを望んでいた投資者にとって、たしかに12月はガッカリだった。マーケットは10月と11月で上げきってしまい、肝心のクリスマスには燃料が無くなっていた。結局2005年度、S&P500とナスダックは5%に届かない伸び。大衆が最も関心を寄せるダウ指数は、わずかだがマイナスで一年を終了した。

あと数回で金利引き上げが終わる。これがマーケット好調の原因、と報道されているが、はたして先物市場はどう反応しているのだろう。短期金利先物、フェドファンズの予測はこうだ。1月31日のFOMCでは、92%の確率で0.25ポイントの利上げがある。3月の会議では54%の確率だ。今月の利上げはほぼ間違いない。しかし、それ以降の利上げはマーケットに悪材料だ。

調子の良い時ほど気がゆるんでしまう。ここで警戒論も耳に入れておこう。先ず、サイバー・トレーダー、ケン・タワー氏の言葉を記そう。「投資者はあまりにも楽観的です。金利引き上げが終われば、全てが上向く、と単純に考えています。FOMC議事録を読んで利上げサイクル最終段階、と判断したようですが、そのようなことは明確に記されていません。とにかく、皆安心しすぎですから、マーケット急落が起きやすい状況です。」

もう一つ、ニューヨーク証券取引所の、テッド・ワイスバーグ氏の意見を書いておこう。「1月は資金がマーケットに押し寄せる月です。マーケットは1月だけではありません。今月だけ好成績を上げるのではなく、年間を通じて好結果を残すことが重要です。」

Stocks You Need To Know About

先週の米国市場

買われたセクター

1、ディスク・ドライブ
2、インターネット・コマース
3、テクノロジー
4、製薬会社

売られたセクター

1、運送運輸業
2、天然ガス
3、銀行

Wall Street English

決算シーズンが始まる

Earnings season officially kicks off Monday when Dow component Alcoa Inc.reports its 2005 fourth-quarter earnings.

月曜、ダウ銘柄アルコアを皮切りに、決算シーズンが始まる。予想以上、予想以下、格上げ、格下げ、アナリストも忙しくなるだけに、マーケットにも一波乱ありそうだ。

本マガジンは客観的情報の提供を目的としており、投資等の勧誘または推奨を目的としたものではありません。各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。

発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット