Thursday December 8, 2005

US Market Recap

改善を求められるアメリカ食品産業

スポンジボブやスクービードゥーは、健康的な食品のコマーシャルだけに使われるべきだ。こんなレポートが、米医学研究所から発表された。子どもの肥満が社会問題になっているから、人気キャラクターは、子どもに正しい食生活を教える義務がある、というわけだ。米医学研究所は議会の認可によって設立された機関であり、その影響力は各界のエキスパートや議員に広く及んでいる。

今回のレポートを要約しよう。「企業は子どもたちに、もっと高質な栄養を含んだ食品や飲み物を提供するべきだ。そのためにはカロリーを抑えて、脂肪、塩、そして砂糖の使用量を制限する必要がある。子どもたちの健康管理は最優先されるべきものであり、現在の食生活を継続することは、将来的に大きな問題がある。幼少時に形成された食習慣は、結果的にアメリカの食習慣を作り上げる。健全な食生活を米国に定着させるには、各界からの強力が必須だ。」

米医学研究所が指摘するように、子ども向けに放映される食品コマーシャルは、たしかに高カロリーなものが圧倒的に多い。このような食品製造を即刻停止せよ、といった極端な勧告はなかったが、米医学研究所はコマーシャルの模範基準を設定して、それに違反する企業を罰することを提案している。具体的には、2年の期間が過ぎても事態が改善されない場合は、子ども番組の時間帯には、非健康的な食品コマーシャルを全て禁止することが推薦されたようだ。

コマーシャルが子どもに与える影響力を無視することはできない。毎年100億ドル以上の資金が、子ども向けコマーシャルに使われ、ほとんどの食品は大した栄養のない、つまらないものばかりだ。その結果、上記した肥満問題に発展するのだが、既に31%の子どもは太りすぎだから、早く手を打たないと大変なことになる。ついでに言えば、大人の40%以上が肥満だから、正にアメリカは肥沃な国だ。

規制対象になるのは、食品コマーシャルだけではない。米医学研究所は、レストランや食品小売店の協力も要請している。メニューにカロリーを記している店も既にあるが、もう一歩進めて、健康的な材料だけを使った料理が好ましい。もっと重要なのは、家庭での教育だ。先ず親が先頭を切って、適切な食生活の見本にならなければいけない。テレビの影響も大きいが、何と言っても、子どもは親を見て育つ。と書いたら心配になった。4割以上の大人が太りすぎのアメリカで、本当に家庭教育は可能なのだろうか?

Stocks You Need To Know About

罰金処分のマイクロソフト

下は韓国で独禁法違反を言い渡された、マイクロソフトの日足だ。この判決は株価に影響を及ぼさなかったが、最近の値動きを見てみよう。

高値2は高値1を上回ることができず、チャートが少し右下がりになり始めている。現在、11月25日の安値3がテストされているが、ここを割ると下げ基調入りが確認されるだけに、マイクロソフトは重要な局面に接しているわけだ。

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Wall Street English

思ったより規模が大きいリストラ

GMと同様に低迷するフォード・モーターだが、デトロイト・ニュース紙がこう伝えている。

Ford Motor Co. plans to close at least 10 plants and cut 25,000 to 30,000 hourly jobs in North America within five years, according to a published report Wednesday.

フォード・モーターは少なくとも北米の工場10、そして時給制の2万5000から3万人の労働者解雇を5年以内実施を考えている。

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