Thursday November 17, 2005

US Market Recap

悲観的になり始めた米国不動産関係者

アメリカで最もホットな不動産市場、それはアリゾナ州の州都フェニックスだ。ここ一年間で55.2%の値上がりだから、異常なブームと言うしかない。第2位はフロリダ州オーランド+44.8%、そして3位はケープ・コーラルフォート・マイヤーズ+42.5%(フロリダ州)だ。だが、アメリカの住宅価格は9月にピークを打った、そんな意見が広がり始めている。

火曜、全米不動産業協会から147の住宅市場を調査した結果が発表された。それによると、69の市場は過去12ヶ月間で10%以上の伸びを記録し、値下がりが起きたのは、たった6地域だけだった。第2四半期から第3四半期にかけて、住宅価格は平均で3.8%の上昇があったが、第1四半期から第2四半期は+10.4%だったから、明らかに値上がりスピードが鈍っている。

ここで、ナショナルシティー(不動産銀行)のエコノミスト、リチャード・ディカサー氏の話を聞いてみよう。「先週発表された、トール・ブラザース(住宅建築業)からのニュースが同業者に大きな影響を与えました。トール・ブラザースは高級住宅を専門にしていますが、2006年度の住宅需要を下方修正しました。また、住宅価格の値上がりも、今までのようなペースではなく、もっとおだやかな速度を予想しています。こんなトール・ブラザースの見方ですから、他の住宅建築業者も、やや悲観的になったようです。

新築住宅の売上状況は、既に陰りが見えます。現在売りに出されている新築住宅件数は、ついに50万件を超えました。こんなレベルに達したことは、アメリカ不動産史上初めてのことです。これが意味することは、住宅を売りに出しても、直ぐ売れないということです。実際の数字を示せば、今アメリカで新築住宅を売るには、平均で4.1ヶ月の時間が必要です。」

米国不動産は暴落するのだろうか。全米不動産業協会がメンバーの意見調査をしたところ、ほとんどのメンバーは来年度の伸び率は約5%と回答している。ひょっとしたら、+5%は希望的観測かもしれない。もう一度、ディカサー氏を引用しよう。「2005年度の第4四半期は1.7%ほどの下落になると思われます。その後は横ばい状態が2007年まで続くでしょう。」どちらにしても、二桁の成長率は過去の物となったようだ。

Stocks You Need To Know About

トレンドが変わった

米国債に買いが入り始めた。下は国債に連動する、iShares国債ファンドだ。ギャップアップで取引が始まり、一気に下降するトレンドラインを飛び越えた。

株に見切りをつけて、資金を債券に移動させているのだろうか。単なる空売りの買戻しだろうか。それとも、金利引き上げは1月で終わり、と読んだのだろうか。上には中期トレンドを見る、50日移動平均線が控えている。はたして、この国債買いは本物なのだろうか。

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Wall Street English

ロブスターが可哀そう

ホールフーズマーケットは、現状が2006年の6月15日までに改善されなければ、ロブスター(伊勢エビ)の販売を中止すると発表した。

The company set a deadline of June 15, 2006, to assess and upgrade the way it buys and sells the creatures in a more humane way.

太字の部分が注目だ。more humane wayとあるが、humaneには人道的とか慈悲深い、という意味がある。humane societyなら、動物愛護協会だ。ようするに、ホールフーズマーケットは、現在ロブスターが売買されている環境の残酷さを指摘しているわけだ。

何が残酷なのか?

Whole Foods said it wants to find ways to avoid the long-term storage many lobsters face after capture.

実際にロブスターが捕獲されてから売りに出されるまでの保管時間が長すぎるようだ。

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