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人民元切り上げは米国不動産に悪影響

Thursday July 28, 2005

不動産がまた経済ニュースのトップを飾っている。アメリカ国内の新築住宅販売件数(6月分)は、年間ペースで137万4千件の新記録を達成し、去年の同時期と比べると14%の上昇となった。相変わらず好調な勢いだが、5月と比較すると、新築住宅の全米中間価格は5.5%減少して21万4800ドルと報告されている。販売件数の堅調な伸びは、不動産ローン金利が5月の5.72%から5.58%に下落したのが最大の原因らしい。

行き過ぎな不動産価格に、警戒論を出すアドバイザーもいるが、はたしてどのくらい真剣に不動産投資者たちは聞いているのだろうか。今朝もこんな数字が発表されている。PMI社が全米50市を対象に調べたところ、向こう2年間で住宅価格が、50%以上の確率で下落しそうな市の数が2から6に増加した。もっとも危険性の高いのは、マサチューセッツ州ボストン市(55.3%)、ニューヨーク州ナソー市(54.0%)、そしてカリフォルニア州サンディエゴ市(52.8%)だ。

さて、先日の人民元切り上げニュースを覚えている方は多いと思うが、このニュースはアメリカ不動産にマイナスになる、とビル フレッケンスタイン氏(フレッケンスタインキャピタル社長)は言う。人民元切り上げの結果、中国そして他のアジア諸国はドル買い米国債買いに消極的になり、これは単にドル安を起こすだけでなく、米国不動産マーケットに悪影響を与えることになる、というのだが、もう少しフレッケン氏の話を聞いてみよう。

「どの程度ドルと米国債が売られるかの予想は現時点では難しいが、導入されるバスケット制度が問題になる。バスケットの中身はドル、ユーロ、円などの通貨が中心になり、事情に詳しい人たちの話を総合すると、バスケット内を占める通貨比率はドルが50%、そしてユーロと円がそれぞれ15%くらいになりそうだ。人民元切り上げという事実が起きてしまったいじょう、ドルに対して強気という姿勢をとることはできない。多額なアメリカ貿易赤字はドル買いによって穴埋めをするわけだが、バスケット制度導入で、アジア諸国が積極的にドルを買うことはないだろう。

ドルが下がれば、国債だけに限らず、不動産などのアメリカ国内投資の魅力がなくなる。それに金利上昇が続いている現状を考えれば、不動産市場への悪影響も時間の問題だ。繰り返すことになるが、まだはっきりしたバスケット制度が分からない現在、どんな速度でドル安が進むかを予測するのは不可能だ。」こんなフレッケン氏の意見だが、「ドルがダメなら金(ゴールド)だ!」、そんな声も聞こえてくる。

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