割安、割高の判断方法

先月ゼネラルモータース(GM)の自動車販売数は、ここ18年間で最高の水準に達した。2004年の6月と比較すると、なんと41%の伸びだ。べつに新しい車種が発表されたわけではない。この突然なゼネラルモータース人気の秘密をご存知だろうか。先月GMは一大キャンペーンを実施した。社員割引を、一般消費者にも適用したのだ。

社員と同じ金額で車が買える。こんな話なら、あなたもGMを試してみようと思うのではないだろうか。違った表現をすれば、社員割引のおかげでGMの車が割安になったわけだ。この割安、そして割高という言葉はよく株式市場で引用されるが、いったい「割安」や「割高」は何を基準に判断するのだろうか。

2カ月前まで20ドルだった銘柄が今日60ドルなら、たいていの投資者は「割高」だと言うことだろう。逆に5ドルならがぜんと「割安感」が生まれるわけだ。もちろんキャッシュフローや一株収益などのファンダメンタル的な要素で、この「割安」「割高」を判断しようとする人たちもいる。

それでは現在マーケット全体、たとえばSP500指数の水準が「割安」なのか「割高」なのかを見きわめるにはどうしたらいいのだろう。これが分かれば指数の「買い」と「空売り」のタイミングをあるていど計ることができる。そんなとき役にたつのがボラティリティー指数だ。

このボラティリティー指数の別名は「恐怖指数」とも呼ばれ、SP500と反対の動き方をする。例は悪いかもしれないが、あの人が買ったならそろそろ売りだ、といった逆指数だと思っていただければいい。下のSP500とボラティリティー指数の10分足チャートを見比べてほしい。見事な正反対の動きが分かっていただけると思う。

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